全巻借りて読んでます

以前、途中で挫折せざるを得なかったので
再度挑戦です。



物語の中でちょいちょい音楽の話が出てきます。
ケンヂがロックを聴いてほうきを手に持ち掃除そっちのけで
暴れてみたり
校内放送でT-REXをかけてみたり
ギターを無敵の武器だと思い、手にするのを夢みたり・・・

なんて子供の頃の話は
はずかしながら私にも少し身に覚えがあることでして。

はじめてのギターは中学2年か3年の時通販で買い
「弾きづらい・・」とあまり練習しなかったり
古着なんてものをはじめて知り、下北沢に行って
柄シャツを買ってみたり。
それと合わせてブーツカットのジーパンをはいてみたり。
安いゴツイ指輪を買って指いっぱいにつけてみたり。

でも全然、似合わない。憧れのあの人達みたいに
なれない。
ふと気づきました。体と顔が全然違うんだわ、と。

こんなザ・日本人の顔でずんぐりむっくりでは
とうていあの人達のようにはなれません。
じゃあどうすればいいのだろう。

あまり触ってなかったギターを手にとり
「見た目がだめなら中身だな」
と思いました。
全然上手くなってないけどね。

だけど、あの時の衝撃はやっぱり忘れられない。
「こんなのただのビジュアル系だ」とか
「時代遅れ」とか言われ
なんだかまわりに好きな人があんまりいなくて
わたしは一人部屋で何度も何度も聴いておりました。

悲しいことなど特に何もないのに
なぜか泣きそうになって聴いていました。

 

マスイ